わからないを手放す

2024.12.19

セラピーが始まると
良くわからない、わからなくなって不安
という場面に直面します。

これは極当たり前の事です。

逆にそんな状態がずっとこなかったら
すでに知っている事を繰り返しているだけですし
あるいは
不明な事を全て自分の知っていることに還元してるだけ。
と言う事です。

同じ事、パターンのまま違う結果は生まれません。
セラピーとしてはあまり意味のない事です。

わからない、知らない世界に入る事は
怖い感じがしますが、とても大切なことです。

今悩み苦しんでいる人は
「わかる」とは何なのかをわかることが重要です。

一般的な意味でわかると言うのは
言葉で理解する。知る。という事だと思います。
ですがそれは
人が頭の言葉で「とりあえずそう言う事」にしたという概念、観念の世界です。

言葉とは
あの人とこの人とその人は全然違うけど
皆「人」と言うことにすれば全部
「人」になるような空想的なものです。

では「人」を知ったから「この人」の事が全てわかる
という理屈は無理がありますよね。

私の経験では
診断名とか障害とか
様々な症状の理由などにはかなり強くそういう言葉の怖さを感じてきました。

ちょっと不安が強くなって
病院行ったらまた診断名が増えたー!
実は情動障害だったんです!
なんて喜ぶ人を身近で見てきましたから。

それで治ったら文句ないですが
むしろひどくなって3ヵ月単位で入退院繰り返してましたし
病名増やして薬が大量に増えただけやん、、
とかなり疑問に感じていました。

2005年にトムクルーズが向精神薬の危険性や
「薬は原因を隠すだけ」とメディアに訴えて
当時はカルトだ!なんて批判されてましたが、

現在では製薬会社を含め、アカデミックな所でも
抗うつ剤飲んだ方が自殺者増えちゃいましたよー。
精神疾患って
セロトニンとか神経伝達物質の影響とかは本当はよくわからんのですよ。
だってそれ全部仮説ですから。

とボロボロとんでも話が出てきてますが
(日本ではまだまだ認知が低いですが)

現場レベルでは特に驚く事もなく正直納得しかありません。
やっぱりそーやんなー。と感じます。

この辺りはサイエントロジストの方々がかなり調査して暴露されていますので
興味のある方はネット情報でなく、書籍などで歪みのない情報を参考にすると良いかと思います。

私は何かの信仰者ではありませんが
当事者と関わってきた立場としては
診断名は言葉であって、診断名がその人にはなり得ないよね。
と感じています。

実は、その影響は精神医学に限りません。
サロンには身体の不調で来られる方も多いですが
これも同じ様な事態になってる気がします。

腰痛とか偏頭痛とかめまいとか更年期などもそうです。
「変形性膝関節症」
「脊柱管狭窄症」
何だか難しい病名も最近は良く聞きます。

この人とあの人まとめて人と呼ぶ。
と同じ様に
その症状をそう呼ぶ。
という次元では
そういう病気の人なのかもしれないですが、

実際ちゃんとみていくと
そうなる原因は一人として同じ人はいません。
と言うより病名など全く関係ない事が多いです。

むしろそんな診断名を知ってしまったがゆえに
本当の原因が隠れてしまいわからなくなってる方の方が多いです。

そういう症状って大抵最後は、ストレスですねー。
と言われて途方に暮れている方も多いですよね。

ストレスとは〇〇である。
何て言い切れるわけないので
私はあんまり気にしなくても良いと思います。

経験上、大抵ストレスについて考えている事が
ストレスって症状のことだと思います。

本当の原因など皆違って当然ですから。

つまり

「理解する」とはその程度のものなんです。

ではわかるって何か?っていうと

言葉にする前の感覚や質感ってやつです。

クオリアってちょっと流行りましたね。

感じてることそのもの。
このリンゴを見て「赤い」とか感じさせる質感の様な物。

チャーマーズって人が意識を調べても脳にはそんな機能ないわー。
といっているので

私はやっぱり身体性なんだと思っています。
だから昔から腑に落ちる。と言ってます。

それは意味とか理由とかで触れられない所です。
私はそういう言葉にならない感覚的な事を自然と言うんじゃないかとも考えています。
けれど
人間は自然を言葉で支配しようと必死なんだろうと。

こういう事についてセラピストの現場からの苦情を一つ言えば
自己受容、自己肯定感が流行った時

自己肯定感が低いので改善したい。という相談が増えたんですよね。
これは人が作った概念や観念に逆にコントロールされちゃってます。

それってどこにあるのかだれにもわからない。
心を考える事によって悩みを作ってきちゃってる。

では自己肯定感をあげましょう!とやっても意味がないわけです。
元々ないものをどうしようも出来ない。

考える事はごく単純です。
不自然(理解)を自然(感覚)に戻すことです。

つまり
あなただけが今この瞬間感じている事を感じてね。
それですよあなたは。って事です。

ですから

悩みから解放されたいならば、言葉を知る(探す)ことをやめる事です。

世の中は頭で考えた世界だけが世界だと思い過ぎている。
頭でわからないことを恐れ過ぎている。

最後に、ちょっとどの位そうなのかやってみて下さい。

身体の動きを止めてみて

どの位考えずに
どの位自分だけの感覚にいられますか?

自分と言う感覚をどの位感じられるでしょうか。

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