人間はえこひいき

2024.12.04

養老孟司さんのお話で何度か聞いた事ですが、

唾は身体の中にある時に気にならないのに
なぜ外に出すと汚くなるのか。 

人間は皆えこひいき。

という話です。

自分の中にあるものなのに
見えると汚いと避けたがる。

これって
感情の捉え方に似ています。

怒りも悲しみも誰もが秘めている。
自分の内にあるはずなのに

出すと汚いものだと思っているわけです。

それじゃ赤ん坊や小さな子供は皆汚い存在です。
でもそうはならない。
それは可愛い存在の象徴として扱う。

とてもエコひいき。

いや

エゴひいきです。

自分のエゴで汚いと判断するものを許さない。
そんな小さな世界で物を見ていると
世界は決して広がりません。

それを続けいていくと
他人の粗探しという世界になっていくわけです。

認めないものが外側に見えると
排除したくなるわけです。

私自身もずーっと

男たるもの泣いたらあかん。
他人には優しくあるべき。
嘘は絶対にダメや!

とか思い過ぎていて

結局外側を見ては

親は締め付けてきすぎや!
社会や会社は汚いものや!

障害者は皆障害ラベルによって苦しめられてるんや!
自分は救世主になる!
とか過剰になってしまってました。

結局それも自分のエゴひいき。

実際昔私の関わってた自閉症の当事者達は
自分の世界を受け入れている健康な人が多かったです。

綺麗、汚いなどの判断がない人もいましたし
感情にとても素直で、他人に干渉せず
自分で処理する能力はピカイチでした。

現実に在るものと正面から関わって生きていて
とても衝撃的でした。

そこで
生きる力が何なのかを沢山学びました。

私もどんなことも
自分にあるものだと受け入れた時
世界は結構素晴らしいものに見えました。

世界や他人を見る前に
自分の見ている世界を実感する方が
より健全な生き方が出来ますね。

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