- 当サロンではゲシュタルト療法の技法を用いたセラピーを積極的に行っています。
椅子(座布団)を用いた技法、エンプティチェアもその一つです。
この技法は、心の葛藤(分裂)と投影を解消し、統合に向かうための方法として画期的なものです。
- 極浅い説明をすれば
自分の内側にある複数の自我を椅子で並べ、それぞれの意見を吐き出し公正に対決させていきます。
このプロセスを経て新たなメタ視点、メタ意識(気づき)を生む、弁証法的なアプローチです。色んな自分でコミニュケーションをとり、日頃気づいていない自分に気づいていくわけです。
しかし、若い方も含め、この技法のハードルが年々高くなっているようにも感じています。
その弊害の一つが、近年のコミニュケーションの質の問題です。
最近は、コミュ力、論破、という言葉を良く聞きますが、
コミニュケーションの目的が
▷相手に批判されないため
▷打ち負かすため
のものになっているからだと感じます。
多くのコミニュケーションの場で
知識武装を求められ、コアにある「本物の話」が出来ない(あるいはわからない)のです。
本心を話す力が失われているわけです。
実際クライアントの方から、「友人、知人、家族にも本当の事を話した事はない」と聞く事はとても多いです。
いずれ自分の気持ちを話す「恐れ」が芽生え、
それを隠すための知識武装をするというループに入ります。
こうした性格が固着していくと、簡単には剥がれない。というより、別の自分の側面が見えなくなってしまいます。
無意識に素直さを排除する習慣がついていくからです。
まさに自分に気づかないための生き方を続けることになるわけです。
ゲシュタルト、フォーカシング、マインドフルネスなど、気づきに特化した心理療法が流行っているのは自然な流れでしょう。
コミニュケーション能力とは、別の意見の本質を理解し受け入れる力の事です。
相手との違いを表明したり
自分の考えに都合よく還元したりするものではありません。
言葉巧みに話す事は、単なる性格防衛(自己防衛)の能力です。
老子は、最高の生き方を逆らわず流れる水のようなものだと言い、
合気道で最高の技は「殺しに来た相手と友達になること」だそうです。
これは完全に同意です。
セラピーの効果が最も上がる時は
水のような心持ちと自分の内側の敵と友達になる
覚悟を持った時ですから。