首、背中の感情

2025.02.17

首の痛みや動きにくさは、肩や背中の広い筋肉の緊張と関連しています。

古くから「いかり肩」と言われるように、
人が背中に封じ込めている激怒、怒りの量は驚くものです。

しかしそのほとんどは、表現されないまま「すでに死んだ怒り」で
循環の悪い感覚のない腕、硬い背中、固まった肩を生み出しています。

首の硬さ
指先の冷え
肩コリ、首コリ

の状態が慢性化していくという事です。

死んだ怒りは「意識」にはあがらず、
意識は別のことをしています。

固まった首から下の機能は遮断しているため
使える機能は思考のみ、と言う事になります。

情報により他者の情報を取り入れ、考えをめぐらせ続けます。
イライラ、モヤモヤを自ら作り出し続けるのです。

首、背中、腕の可動性を回復するための一つの方法は

安全でコントロールされた状況で、
腕、肩、首、背中全体を巻き込んだ怒りの表現をすることです。

注意しなければいけないのは

身心の関連を理解し、心身の解放が十分になされているセラピストとの取り組みである事。
信頼関係が築けている事。
これらがなければ逆効果になる事です。

動きを伴った感情表現は、思考の抵抗(ブロック)を一時的に外し、
流れに身を委ねることが必要です。

最も多く見かけるのは、思考的な場の中で起こる偽装された怒りの表現です。
一見スッキリしますが、それは
溜まった感情エネルギーを、別のスペースに流し込み
少しの間落ち着いているだけに過ぎません。

溜まっているものを出しているわけではないのです。

長く抑える習慣があると
軽微な癒し、我慢の状態に慣れているため、
本当の楽ではなく安楽さを優先し満足してしまう傾向が見られます。

古い憤怒は、古いものとして十分に出し切る必要があるのです。

強い緊張の伴った感情は
習慣的な便秘の様に、痛みすら感じません。

溜まったものを出す時の痛み、怖さは、本当の意味での解放へのプロセスです。
避けるべき対象にしてしまうと溜まっていく一方です。

自然で楽な状態になるためには
首や、肩、背中を受け入れ、緩むことを許可し、本気で取り組むことが求められるのです。

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