身体心理療法のルーツは
身体心理学、身体心理療法、心身医学の父とも言われる
ウェルヘルムライヒが初期に発見した
筋肉の鎧、性格の鎧という概念です。
身と心の不調はこの2つの鎧によって起こるわけですが、
身体心理療法でみると
うつなどに見られる、
動きにくさ、やる気が出ないなどの症状は、この筋肉の鎧によるものです。
筋肉の鎧とは
人がネガティブな感情に直面する時からだの筋肉を硬くして感情を抑え込む行為です。
怒られた子供が身体を強張らせたり
足の小指を角でぶつけたりすると
息をとめてグッと力をいれるのと同じです。
人はストレスから自分を守るため
呼吸を抑制し、身体を固めます。
トイレを我慢するときなども同じ心身の働きです。
ちなみに、人が生まれて初めてする筋肉の鎧はトイレなんですよ。
この機能は、通常感情の出し入れを調整し
社会や人間関係を円滑にすることができますが
この筋肉の鎧が過度になり慢性化していくと調節自体が出来なくなります。
心の自由がきかず、心は開かずの扉のように閉め切らたままです。
外側の筋肉の力で、内側の素直な感情を締め付け続けている状態です。
こうなると当然
▷自分の気持ちがわからない
▷何がしたいのかわからない
といった状態になっていきます。
ここで、
カウンセリングで何がしたいのか、どう感じるのかなどと聞いても本当にわかりません。
社会では沢山の人に質問され、むしろそれが脅威になり
外側の筋肉を何重にも厚くしてきた方を沢山見てきました。
そして更に厚くなりすぎた鎧の重さで、身動きがとれなくなっているのが
▷動けない
▷何も出来ない
という状態です。
ですから、このような症状がある場合は
考え方を変える事や、努力をする必要はありません。
頑張り過ぎた事を受け入れながら
安全な環境の中で
鎧を外し、内側の気持ちを解放していくことが先決です。