身体症状症(身体表現性障害)

2025.01.25

地域支援包括センターの方から
最近、身体症状症(旧身体性障害)と言う診断名の方が多いと話を伺いました。

身体的な異常がないにも関わらず、様々な身体症状が続く疾患です。
いくら検査をしても「特に異常がない」と言われ
ドクターショッピングをされる方は珍しくありません。

不調には
頭痛、めまい、身体の痛みといった
自覚しやすいはっきりしたものもあれば

朝起きれない
寝ても寝たりない
喉が詰まる感じ 
息苦しい
声が出ない

など原因がはっきりせず不安になる様なものは
セラピーに来られる方に良く見られる症状です。

通常の医療では身体的な疾患名がつけられないので
精神疾患名「身体症状症」として抗精神薬が処方されることが多いようです。

心身医学が当たり前な(と信じたい)世の中にはなりましたが、
身体的な問題と心の問題は関係ないものとみなしてしてしまう事は
未だ心身二元論的な価値観が沢山の人の常識になっているのかもしれません。

心身一元論の立場をとる心理療法家からみれば
身体的な不調と心理的問題が深く関連している事は明らかです。

生き物は本来、自然法則に従って健康を保っています。
意図的にコントロール出来るものではないのです。

しかし私達は、社会の要請に答えるために

他人のために感情をコントロールし、見せかけの姿で生きるために
様々なマスクを用意することに必死になります。

怒り、悲しみを感じた時は息を止め、身体を緊張させ
ついには喜びを感じる事も出来なくなり、自由な心を失います。

自分を抑制する力は、自律神経を乱し、臓器に負担をかけ、血流や体液にも影響します。

自我(思考)によって、自然の摂理に逆らおうとすると様々な疾患が現れるのです。
まさに心の自然破壊と言えます。

自然原則とはまさに自然の生き方そのものです。

朝があるから夜があり
晴れがあるから曇りがあり
平和な日もあれば地震や台風の日もある。

太極図が現わすように、陽だけでも陰だけでも、自然は成り立たないのです。

自分の中に病気という悪を発見し取り除こうとすることは、まさに逆らう行為です。
自己を否定し正しさになろうとすることは、最も不自然な行為となり、
症状となって現れ続けます。

すぐに病気と考え、原因を追求したり
治そうと忙しくする事ではなく、

自分に起こっている事に耳を傾け、
全てを受け入れていくことで
調和のとれた自然な状態に戻ることが出来ます。

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