身体の緊張のパターンは、その人の歴史を現わすものとしてみる事が出来ます。
如実にその歴史を物語っているのが顔の表情です。
中でも、目は「心の窓」とも言われ、その人の真の姿を現します。
自閉症児との関わり、あるいは治療にはアイコンタクトが重要な事は知られていますが
これらは、目に強い緊張があることを示しています。
目を通してのコンタクト(反応)が鈍く、他人や世界と繋がりが経たれたようにも見えるからです。
当然、精神的な問題を抱える人にも
目の緊張、それに関連する頭から首にかけての緊張が見られることは多くあります。
ワークの際には目の痛みや、頭痛などが強くなることもしばしば見られます。
感情の窓である目をブロックし
怒り、恐れ、泣き声を禁止することで、頭や首にかけても緊張が起こるからです。
これらの緊張を習慣化し、感情を心の奥底に潜め、抑圧し続けると
その本来のエネルギーは別のルートを通って現れる事となります。
それが、頭痛、めまい、肩、首の痛みなどとなって現れる事は明らかです。
緊張が強くなるほど、思考的になり考えが止まらなくなっていくことにも
気づくかもしれません。
思考とは不快な感情を抑えるために生まれた「抵抗の機能」を持つからです。
この症状の回復には
頭皮を柔軟にし、目の動きを滑らかにする必要がありますが
感情のブロックが起きた出来事に対しても直面し、
真摯に向き合う必要があります。
柔軟で滑らかな感情や動きがあった時代の最終日には
それに急ブレーキをかけるほどの体験も同時に潜んでいる事がほとんどだからです。
心の緊張、目の緊張の関連に気づき
その体験の奥深くに潜む感情を解放していく必要があります。
柔軟な心、感情表現の出口である目が通るからこそ、他人や世界の感じ方も変わっていくのです。