話す内容より振る舞い

2025.04.18

いわゆる、身体性(ボディーランゲージ)の重要性の話です。

悩みの尽きない人は「言葉」に焦点を置きすぎています。
原因や状況を把握し、答えを知ることで問題が解決すると思うからでしょう。

理解することは重要なことですが、本質的な解決にはなりません。

実際のコミュニケーションは現実的です。
環境、雰囲気を含め
「言葉」ではなく、相手の身体表現や声の質などを優位に受け取っているものです。

どんな空間で、どんな姿で今ここに居るのか
どんな態度で、どんな視線と声で接しているのか

このやり取りをしているのです。

カウンセリングでも、ただ言葉を話すだけではガス抜き以上の効果はほとんど望めません。
知ることが同時に行為とならなければ意味がないのです。

体験的心理療法が「体験的」であることは
「知る」「行う」が統合されていく事を目指すからです。

ただ座って話すだけでは、逆に言葉を重要視するあまり、
饒舌に自分語りが出来たり、他人の問題を指摘出来る能力だけが強化されてしまいます。

マウントを取るのは上手くなりますが、
その背後には、行動、表出できない恐怖を抱え続ける事になります。
現実的な変容は起こりにくいのです。

ゲシュタルト療法のワークでは

about-ism(~について)
ではなく
is-ism(~である)
へとシフトすることで、言葉による空想、幻想を離れ、現実的、実感的な変容を目指します。

理屈をやめ、体験を体験として抱える能力を身につけていくのです。
現実を豊かに生きるには、不可欠なものですね。

「何を話すのか」ではなく、「どのように話をしているのか」
身振りや声の質に意識を向けてみると本当の気づきが深まるでしょう。

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